さて、僕の所有する Softbank のスマートフォン X06HT(HTC Desire)が 7/29 をもって予約受付終了し、その予約分をもって販売終了します。そしてその後継機種として9月より、X06HT II が販売されるとの発表がありました。X06HT は販売開始直後からずっと品薄状態が続いており、その原因と思われるディスプレイを差し替えた後継機種の登場は、この慢性的な供給不足を解消できることが期待され、基本的には大歓迎なのですけど、その発表に至るまでのプロセスがいまいち気に入りません。
そもそもの発端は、自称 Softbank Mobile スタッフの以下の tweet です。
#X06HT 予約受付停止のご案内 7/29 をもって、予約受付を停止させて頂く事になりました。 ご購入予定のお客様は、お早めにお近くのソフトバンク取扱店までご予約をお願い致します。 なお、商品のお渡しは8月末以降を予定しております。
これに続き、ITmedis +D モバイルに以下の記事が掲載されました。
この記事の中で問題なのが、以下の部分。
ソフトバンクモバイル広報部によると「想定を上回る人気で、ずっと品薄状態が続いていたが、まもなく当初予定していた販売台数に達するので販売を終了する」とのこと。
これらを受けて Twitter 上では、ユーザーたちが「販売終了早すぎ」「Xperia を牽制したかっただけ」「iPhone までの繋ぎだったのか」「結局 Softbank は Android を本気で売る気がない」「iPhone だけ売ってろ」などと騒ぎ立て、#x06ht タグは半ば炎上状態と化しました。
しかし、品薄が続いていたのは何も Softbank のせいではなく、Desire に使用されている Samsung 製の有機 EL ディスプレイの供給不足が原因であるという噂はだいぶ前から囁かれており、カナダではディスプレイを Sony 製の TFT 液晶に差し替えたものが販売されるという情報まであり、これらのことを知っていれば、「ああ、もしかすると日本でもその差し替え版が供給され、これはその前兆なのかも」と容易に想像がつくはずです。僕も次のようなことをつぶやいていました。
#X06HT の予約停止は、やはり供給不足を招いている Samsung 製ディスプレイの、Sony 製への切り替えの前兆なのだろうか。それならそれで、そう言ってほしい気もするけど。 #androidjp
しかしとにかく、この時点で Softbank からは「予約受け付け停止、販売終了」の情報しか出てきていません。既存ユーザーとしては「こんなに早く販売終了 => Softbank やる気なし => MMS 対応、Froyo(OS 2.2)アップデートもなし」というストーリーが頭に浮かびます。それは困る!ということでユーザーが @masason に直談判したところ、なんと以下の回答が貰えるという奇跡が。
MMS対応します。後藤君、返事頼む。RT @picomar Desire 販売終了って...MMS対応 とかも無かった事になるんですか?
対応します。後藤君、返事頼む。RT @sisono: X06HT (HTC Desire)、いつになったらOS.2.2にupgradeするんですか?売りっぱなし放置ですか?
まさかの確約。これに続いて「後藤君」である @seijigo からも以下の発言が。
X06HT(Desire)について、9月中旬にはMMS対応する計画で開発を進めています。詳細は近日中に発表。RT @masason MMS対応します。後藤君、返事頼む。RT @picomar Desire 販売終了って...MMS対応 とかも無かった事になるんですか?
日本語対応含め11月を目処に対応を予定しています。RT @masason 対応します。後藤君、返事頼む。RT @sisono: X06HT (HTC Desire)、いつになったらOS.2.2にupgradeするんですか?売りっぱなし放置ですか?
これまで打てど叩けど応答無しだったのが、販売終了となった途端、一気に時期まで確定してしまいました(時期はあくまでも「予定」ですが)。なんとまぁ。
ここで多くのユーザーが安堵したわけですが、ひねくれ者の僕としては逆に胡散臭いなぁと思いました。結局、予約停止直前になってこれらを発表することで、ユーザーが他キャリアへ流出するのを防いでいるわけでしょう?なかなか発表できない事情もあって、ようやく発表できる段階まで来たってことなのかもしれませんが、それにしてもタイミングが出来すぎるくらい出来すぎです。うーむ。
そして更に胡散臭さ爆発の出来事が、翌日になって起こりました。X06HT II の発表です。
ソフトバンクモバイル株式会社は、高性能なAndroid? 搭載スマートフォン「HTC Desire SoftBank X06HTII」(HTC製、以下 X06HTII)を開発し、2010年9月下旬以降発売します。発売に先立ち、8月3日(火)より予約受付を開始する予定です。
うーん、なんちゅうか、どうしてこれを最初に言ってくれなかったのか。「予定販売数終了のため」なんて訳の分らんことを言う必要がどこにあったのか。「有機 EL の供給不足で X06HT 品薄が続いている為一旦販売停止、新たにディスプレイを TFT 液晶に差し替えた X06HT II を用意し、品薄状態の改善を目指します。」と最初から言えば、ユーザーがあそこまでヒートアップすることもなかったでしょうに。
これに対する一つの答えとして、以下のようなことをつぶやいている方がいらっしゃいました。
「予定販売数に達したため」て何のこっちゃ?と思ってたけど、「有機ELの供給不足でTFTになったせい」と言うとサムスン責める口調になるのや、新モデルが仕方なくの代替品扱いになるのを避けたんだな。 #androidjp #x06ht
なるほど、これも一理あります。Softbank としては今後の Samsung との関係や、X06HT II のイメージを守りたかったのかもしれません。
気になるのは、ディスプレイが差し替わることで実際のところどうなるのかということですが、こちらの記事などでは、視野角や色味に関しては一般のユーザーが気にならないレベルしか差がないだろうとしています。ただ、連続待受時間が短くなっているようで、その点は残念ですね。実際のところは触ってみるまで何とも言えないのが現状なんですけど。
とまぁ、iPhone を持っていることで Android は本気で売る気がないだの何だの言われている Softbank ですが、ここまでの流れを見ていると、きちんと売る気はあるけれど、とにかくものが確保できないことに苦しんでいる様子が想像できます。秋には Docomo から Garaxy S が登場しますし、Xperia シリーズも増えることが予想されますが、現時点での最新 OS である Froyo(2.2)への正式対応を表明しているのは、日本で発売されている中では X06HT/II のみです。発表の仕方に不満はありますが、慈善事業じゃないんだから色々と事情があるのは想像に難くありませんし、とにかく、形を変えてでも販売の継続を決定してくれたことは、日本の Android コミュニティにとっては喜ばしいことだと思いました。
というわけで、有機 EL 版が欲しい人は早いとこ予約に走りましょう。個人的には、有機 EL 版の Desire と言えど夏の晴天下(というか炎天下)では著しく視認性が下がり使い物になるとは言い難く、TFT 液晶でも実運用に特に支障はないかなぁ、と思っていますが。
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